【要約】『アフターデジタル』から学べる3つのこと

BOOK

こんにちは。

現役マーケターのくろです!

マーケティング業務をしていて、最近やたらと「デジタルシフト」「顧客体験」という言葉が出てくるので、それらが体系的にまとめられた『アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る』を読んでみました。

本書の中で書かれているように、近い将来、社会的なインフラがオンラインに接続されていきます

日頃の行動、職業、年収、興味関心等、すべてです。

その「アフターデジタル時代」に向けた準備をしていなかったビジネスマンは、時代に置いて行かれてしまうな、と感じました。

是非この本を読んで、来るアフターデジタル時代にむけた準備を進めてください。

『アフターデジタル』からの3つの学び
1, ビジョンの主語を社会や顧客にする
2, データドリブンにプロダクトをアップデートし続ける
3, 僕らのデータは社会を変える

ビジョンの主語を社会や顧客にする

本書では、これから「アフターデジタル」社会が到来する、と言われています。

「アフターデジタル」社会では、スマホの中での行動だけではなく、リアル世界での行動含めて全ての行動がオンラインに接続されます

つまり、「オフラインがデジタル世界の包含される」のです。

改めてですが、この「アフターデジタル」の社会では全ての行動がデータ化されます。

移動、買い物、経歴など全てです。

中国では既にこの「アフターデジタル社会」が到来しつつある、とのことです。

例えば、中国の「芝麻信用」は個人お経歴や行動データをもとに、その人の信用スコアを弾き出し、ECでの買い物をお得にしたり、金融口座解説の審査を軽くしたりしています。

このように、全ての行動がデータ化される社会においては、企業は「顧客にずっと寄り添う」ことが求められます。

カスタマージャーニーの各段階にいる顧客を特定できるので、各顧客ごとに「心地良い体験」を提供し続けて、「一度だけ買ってもらう関係」ではなく、「ずっと顧客で居続けていただける関係」を築く必要があるのです。

ずっと顧客で居ていただくためには、商品購入時に「どのようにして次の繋がりをつくるか?」という発想を持つ必要があります。

その為には、「最終的に顧客にどんな体験を提供し、顧客をどのような状態にしたいのか」という最終形態をチーム内で共通言語化し、そこから逆算する思考が必要不可欠です。

筆者は日々、デジタルマーケティングの領域を担当していますが、上記のように「最終的な状態」を描く重要性を感じています。

なぜなら、「顧客にどんな体験を提供して、どんな素敵な状態になってほしいか」を描かない限り、日々のPDCAに忙殺され、どこに向かっているかがわからない・最終的に大きなビジネススケールの生める戦略・施策が作れなくなってしまいます。

だからこそ、どんな業務でも「その先にどんな社会を実現したいか」「このサービスを使う人にどうなってもらいたいか」という視点は日々忘れないようにすべきだと思います。

データドリブンにプロダクトをアップデートし続ける

データを使ったマーケティング、というとよく想起されるのが「デジタル広告」です。

検索などで蓄積されたデータを使って、いかに買ってくれる確率が高いユーザーにアプローチするか、という分野ですね。

ただし、アフターデジタルの世界になりつつある現代では、「データを使って製品自体をアップデートする発想」が求められています。

特にWEBサービスであれば、今や誰でも少ない資金で作れてしまうので、すぐに市場が飽和状態になってしまうんですよね。

だからこそ、プロモーションだけではなく、プロダクトの改善をデータドリブンでやり競合と差別化し続けるべきなんです。

 

その際に重要な考え方が「UXグロースハック」です。

行動データを元に成長の種を見つけ、それを育てていく企画を行う」というものです。

データを広告の最適化だけではなく、顧客体験の改革に使っていく、ということですね。

そしてデータを使ったプロダクトの改善は、「高速で」行っていくべきだとされています

自社がデータ・ドリブンに商品改善ができるのであればもちろん競合もできてしまいます。

だからこそ、より高速でPDCAを回し競合を引き離す必要があるのです。

ただし、高速でのPDCAを回すためには「行動データ」を量・質共に有益なレベルで揃える必要があります。

先行優位性を発揮し、自社にどんどん行動データが蓄積される状態をつくるために、製品をいち早く市場に出すのです。

もしこういった話を「面白いな」と思ったらマーケターを目指すのもありだと思います。

 

僕らのデータは社会を変える

さて、突然ですが皆さんは中国に対してどのような印象を持っていますか?

街が汚い、民度が低い、そんな感じでしょうか?

本書では、中国を「日本が見習うべき国」としてピックアップしています。

そして中国をそのようなレベルに押し上げたのは、習慣でも法律でもなく「データ」だと説明されています。

先述した芝麻信用の「ジーマ・クレジット」というサービスを再び取り上げます。

この企業はアリババの購買データや年齢や性別、学歴、行動等の個人データをAIで分析し、ユーザーの「信用スコア」を算出してユーザーに付与しています。

そして、これが中国社会を変えつつあるのです。

信用スコアは個人の「支払い能力」を可視化しています。

現在、中国ではこのスコアを元に結婚相手を決めるなんて人もいるほど、信頼性のあるスコアリングになっています。

さらにジーマクレジットがすごいのは、点数付与の仕組みです。

具体的に言うと、出身大学や職業を自分で登録すると点数を上げることが可能になっているのです

さらに、スコアリングされた点数に応じて、アリババ・グループやその提携先などで特典を受け取ることが可能となっています。

点数を上げることで、社会的な信頼も上がるし、実利もある、という仕組みになっているのです。

こうして、中国市民は「善行を積むとポイントがもらえる」という仕組みの元、善い行いをするようになっていっているそうです。

これが「習慣や法律で実現できなかったソーシャルグッドをデータで実現する」という話です。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

個人的には、社会課題の解決どをデータ起点で改革していくという話が原落ちする形で書かれており、「データが持つ可能性」に感動しました。

ビジネスや顧客の最終形態を描きながらサービスを提供することなど、すぐに実行に移せる内容も多いので、是非読んで見て行動することをお勧めします。

 
 

コメント

  1. […] […]

  2. […] ※僕も、読んで見ての要約・感想を記事にしています。 https://booksoccermarketer.com/afterdigital   まとめ いかがでしたでしょうか? […]

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