ユニクロ創業から成功まで、柳井さんがどのような道を歩んできたかが書かれた一冊、『一勝九敗』の要点を紹介します。
読み終わった後、自分にも世界を変えられるんじゃないか、くらいの大きい気持ちを抱ける一冊です。
経営者とは、しっかりとした目標を持ち実行していく人
この本の端々から、「経営者としての姿勢」を学びます。
たとえば「毎年30店舗ずつ出店し三年後には百店舗を超え、株式公開をする」という目標を決めた柳井さんは、社名を変え、ビジネスモデルを変え、自分で人を雇い、会社を成長させていきました。まさに、「目標を決めたら一直線」を地で行く人、と言えるでしょう。
目標を決めて、計画に落とし、人をまきこみ実行する。言葉では簡単ですが、3か月継続できる人は恐らく10%もいないでしょう。
だからこそ、「具体的な仕組み」を作る必要があると僕は考えています。全員が柳井さんのように意思の強い人間ならいいのですが人はだらけます。だからこそ具体的な行動を続けることで習慣にしていくプロセスは必須なのです(人が習慣を身に着ける一つの条件は60日間継続することだそうです)。
例えば、
・毎朝7:00に起きて英語の勉強をするために友達とモーニングコールをし合う
・毎月10冊本を読むために、電車通勤のうち、新宿駅から東京駅の間は必ず本を開く
等です。
そのように自分ルールを決めて習慣化していけば、目標を実行し続けられる人になるでしょう。
とにかく、現場を知る。足を動かす。
柳井さんですら、店頭を見に行くなど「現場を知る」ことは欠かさず行っているそうです。
僕も「現場を知る」ことの重要性は社会人になりひしひしと感じております。マーケティングの仕事をしているのですが、仕事柄どうしてもPCと向き合ったり、デスクに座っている時間が多くなったりしてしまいます。ただ極力、自分が担当する商材が使われる場に赴くようにしています。
そうすると、「ありそうだけど実はなかったアイデア」が思いつきやすいです。
特にB to Cビジネスの場合、実際にお金を払って使ってくれる個人がいるわけで、
・その人がどうやって買っているのか?
・買うときにどんな表情をしているのか?
・何と迷っているのか?
など「商品とユーザーの現場での接点」に目を向けることで、ユーザーが本当に望んでいる体験を提供できると思います。
物事を始めるときは、常に「最終形」を想像する
本書を読んでいると、物事を始める時には常に最終形(ゴール)をイメージしておくことがいかに大切かが理解できます。
仮説でいいから、とにかく最終形をイメージをして進める中で異なる部分があればその仮説を修正していけば良いのです。
ただ、ここでよくある問題は「最終形を考えたつもり」になることです。
上記のような「最終形を考えたつもり」状態に陥るのは2パターン。
・パターン1:頭の中がいっぱいになった時
・パターン2:中間ゴールを最終系だと勘違いしている時
(*『一勝九敗』を参考に筆者がパターン化したものです)
まず、頭の中がいっぱいになり「考えたつもり」に陥るパターンの対策です。
それは、「すべての情報を脳の外に出すこと」です。例えばwordや紙に書き出すなどです。
『言葉にできるは武器になる』という本を読むとよく分かりますが、人は脳内が一般になると「考えたつもり」に陥ってしまうため、その情報を脳の外に出してあげるのです。
また脳の外に出す際、wordや紙などを使うと同時に思考の整理もできます。
*思考の整理については『思考の整理学』をまとめたこちらの記事をご覧ください
次に、中間ゴールを最終だと思ってしまうパターンの対策です。
これは、「人と話すこと」が最も有効です。
特に、自分に対して素直なフィードバックをしてくれる人に話すことで、「目的と手段の勘違い」や「中間ゴールと最終ゴールの勘違い」を指摘してくれるでしょう。
また、人に話す過程で自分でそう言った問題に気づくことも多いはずです。
上記の方法で視野を広げ、最終系をイメージしながら物事を始めましょう。
まとめ
「一勝九敗」。
この言葉が表すのは「九回負けてもいい」ではなく「どんなにボロボロに負けていても、一勝を目指して死ぬ気で努力する」だと思います。
戦い続けるためのノウハウは、この本に書かれています。
最後まで、戦って、選んだ道を正解にしていきましょう。
また、スタートアップや経営に関心がある方はこちらの本もおすすめです。
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