前回のブログで、『図解思考の技術』という、図で考える技術の基本的な話をご紹介させていただきましたが、今回は少し発展した内容です。
『図解思考の技術』の要約はこちら
具体的には、『ピクト図解』という本をご紹介してますが、これを読めば、ビジネスモデルを見抜く力が身につくはずです。
と言っても、本の内容をそのまま紹介しても仕方がないので、実際に実践してみた結果、私が感じた「図でビジネモデルを考えるメリット」を3つ紹介させていただきます。
図でビジネスモデルを考えるメリット
② 応用が効く
③新しいビジネスモデルを発想法できる
① ビジネスモデルを見抜ける
なんといっても、最大のメリットはこの、「ビジネスモデルを見抜けるようになる」ということです。
というのも、ビジネスモデルを頭の中だけで考えていたり、文字だけで考えていたり、絵を描いたがいいが我流、等だと、わかりにくい、ゆえに人に共有できない、ビジネスモデルが退屈なものに感じてしまう等の現象が発生しますが、本書に書かれている方法で図式化すれば、それらの課題が全て解決するからです。
例えば、下記のようなことが書かれています。
・ピクト図解にはルールがある。「ヒト」「モノ」「カネ」というエレメントとコネクタ(矢印)を使うということ。
・ビジネスモデルを考える最初のステップは、「ビジネス3W1H」で、具体的には、「誰が(Who)」「誰に(Whom)」「何を(What)」「いくらで(How much)」を図にしていく、ということです。
最初はそのようなルールを意識してビジネスモデルを図式化していきます。
すると、徐々にビジネスモデルがわかるようになり、ビジネスモデルを考えることが楽しくなってきます。
② 代表的なビジネスモデルがわかる
ビジネスモデルの見抜き方に加え、この本では、代表的なビジネスモデルが紹介されているため、基本の型のようなものがわかります。
具体的には、以下の8つの代表的ビジネスモデルが紹介されています。
- シンプル物販モデル(ex,吉野家)
- 小売りモデル(ex,Amazon)
- 広告モデル(ex,日本テレビ)
- 合計モデル(ex,ユニクロ)
- 二次利用モデル(ex,週刊少年マガジン)
- 消耗品モデル(ex,エプソン)
- 継続モデル(ex,docomo)
- マッチングモデル(ex,リクルート)
この一つ一つを見ていくだけでも、「こんな風に図式化すればわかりやすいのか」という気付きにもつながりますし、このビジネスモデルを自社に当てはめてみるだけでも、新しい発想をすることができます。
③ 新しいビジネスモデルを発想法できる
最後に、本書には、新しくビジネスモデルを発想する方法も紹介されていて、これがとても分かりやすく、おすすめです。
その発想が、「ダイアグラム発想法」と「アナロジー発想法」の二つです。
③-1 ダイアグラム発想法
ダイアグラム発想法とは、要は、「図で考えて、作った図にアレンジを加える」というシンプルなものですが、アレンジの加え方として、「オズボーンのチェックリスト」が紹介されています。
これは、例えば、「転用したらどうか」「応用したらそうか」「変更したらどうか」「拡大したらどうか」「縮小したらどうか」等、9つの、新しい発想を生むための項目がまとまったもので、マーケティング担当者であれば一度は耳にしたことがある有名なフレームワークです。
筆者は、「図階」と上記の「オズボーンのチェックリスト」を組み合わせる方法を提案していますが、これが、やってみると面白い。ビジネスを構成する要素一つ一つを図にしているため、「オズボーンのチェックリスト」を適用するのがとても簡単。是非やってみて下さい。
③-2 アナロジー発想法
「アナロジー」とは、、「ある複雑なことを同じ構造を持つ身近でわかりやすい例に置き換えて説明する」ということで、「アナロジー発想法」はそれをビジネスに転用する発想法です。要は、「吉野家のビジネスモデルを週刊少年ジャンプに当てはめても成功するか?」を考える方法ですね。
「アナロジー発想法」のルールとしては、他業界のビジネスモデルを当てはめる、当てはめる元のビジネスモデルは既に成功しているものに限る等、当てはめ方も紹介されています。
実際に、「ダイアグラム発想法」「アナロジー発想法」を実践してみると、これまでの苦労は何だったんだろう、と思えるほどに、新しいビジネスモデルを発想することができます。
今回は、図解思考の続きとして、『ピクト図解』をご紹介させていただきました。
本ブログでは、方法論を主に紹介させていただきましたが、本書に書かれているように、重要なことは、「可能性を否定しないで発想を広げること」「ビジネスは実現して成果を残してこそ意味がある」ということなので、「本書で学んだ発想法を使ってビジネスモデルを考え、考えたからには一つくらい提案してみる、実践してみる」という姿勢だと思っています。
ぜひ、これからも「図解思考」「ビジネスの実行」について学んでいきましょう。
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