今回紹介するのは、ソフトバンクの社長室長を務めていた三木雄信さんという方が書かれた、時間術についての本です。
”時間術”と言っていることがこの本のポイントを表しているいます。
ビジネス本で”時間”についてのテーマとなると、多いのは「時短術」です。これは、読んで字のごとく、「いかに時間を節約するか」ということです。それに対して、三木さんが”時短術”でははなく、”時間術”というタイトルをつけたのは、この本が、”時間を節約する”ではなく、”同じ15分でも天と地ほどの差を生む時間マネジメント”について書かれているからだと、僕は解釈しました。
つまりこの本を読めば、これまでと変わらない、もしくはこれまで以下の時間で、今以上の成果を生む方法を学べる、ということです。
② 最初に結論を言い切る。根拠は3つ。
③ 予定は”15分単位”で組む
孫社長のむちゃぶりをすべて解決してきたすごい時間術――どんなに忙しくても時間内に結果を出す仕組み
孫社長が、車や電車、さらには徒歩まで、移動中に常に持ち歩いていたものがあるそうです。
それが”イシューリスト”です。
イシューリストとは、計画を成し遂げるために何をすべきかが書かれたリストです。
ここで少し疑問に思ったのは、計画とイシューは何が違うのか、ということです。さらに本書では、”タスク”と概念も出てきますので、その3つを説明します。
・イシューリスト:計画を成し遂げるために何をすべきかが書き出させたもの
=未確定の課題で、実現に向けて行動に落としたもの
(ex,週に20時間学習しビジネスで使える英語力を身に着ける
・タスク:イシューを達成するために実行すべき、具体的な手段で実行することが決まったもの
手帳にスケジュールとして入れこむ(ex,毎朝7時から30分はオンライン・レッスンを受講)
計画を達成するためのイシューを作り、イシューを達成するためのタスクを作ってスケジュール帳に書き込むフローは、孫社長流時間術のスタートであり、基本だそうです。
「結論から話せ」と社会人ならだれもが一度は言われた経験があると思います。
僕の場合、自分では結論からわかりやすく話したつもりだったのに、先輩からは「うーん、よくわからないな。」といわれることが多々ありました。
その課題がこの本を読んですっきりしました。
僕は
・結論を言っていたが、その根拠が弱かった
・それ故に、結論を強く言いきれていなかった
のです。
極端に言うと、「今回のコンペではA社を選ぶべきです」ではなく、「今回のコンペではA社を選んだ方がいいと思うのですが、いかがでしょうか?」と意思の弱い言葉を使っていた、ということです。
なぜなら、自分がその結論を押す自身を持てていないからです。
そんな状態では、誰も理由は聞いてくれないし、聞き手の意見に押しつぶされてしまいます。
孫さんは、自分のそんな気持ちに気づいたら、結論を支える根拠を3つ用意するといい、と言っています。さらにそれが「数字」で用意できると強いです。
伝えるためではなく、”通す為”に主張する、という本質を思い出させてくれた教訓でした。
イシューリストからタスクを生み、タスクはスケジュールに書き込むことを覚えたあなたは、office365もしくはGoogleカレンダーに、「資料骨子作成 1時間」という予定を入れるでしょう。
ちょっと待ってください。
「その作業、本当に”1時間”フルで使いますか?」
これが最後のパートでお伝えしたい教訓です。
要は、”本当に必要と判断して1時間の作業時間を予定表に入れると無駄な時間が10分はある”ということです。
思い返してください。
1時間の作業時間、もしくは1時間の打合せをセットして、実際に1時間使い切ったことがどのくらいあったでしょうか?
よくあるのは、1時間の作業時間の内冒頭5分だらだらする、余った20分スマホに来ているLINEをチェックする、こんなことが1度はあったはずです。
孫さん流の時間術では、それはあり得ません。
なぜなら、孫さん流時間術では”15分”単位で予定を組むからです。
この15分を1タームとして考えれば、この資料を作るのは30分では無理だけど45分あれば作れそう、という細かいタイムマネジメントができます。
労働時間を8時間として、これまで疑いもせずに1時間の予定を8つ入れていた人がいるとしましょう。その人がこの本を読んですべての予定を45分にしたとしましょう。
すると、15分×8=120分の余白が生まれ、これまで次の日に回していた仕事を追加で2つ片づけることができます。
僕も現在、孫さんに習い”15分単位”の予定を朝会社についた瞬間に組むようにしていますが、残業時間は明らかに減りました。是非皆さんも試してみてください。
以上で、孫さん時間術の紹介を終えますが、本当は30個の学びがあるんです…。
しかもその30個すべてが、読んだ人の仕事に革命を起こす学びなんです。
是非是非、残りの教訓も見てみて下さい。
また、本記事を「いいな」と思って下さった方はこちらの記事も見てみて下さい。
同じく孫さんに右上でである三木さんが書かれた「いかに数値化して仕事の生産性を高めるか?」という本で、実用的な内容です。明日からすぐ仕事につかえますね。
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