・オルタナティブ教育って何?
・なんでオルタナティブ教育は注目されているの?
・オルタナティブ教育の種類は?
・オルタナティブ教育のメリットデメリットは?
本記事では、このような悩みや疑問を解決します。
記事を書いている僕は、非認知能力に関する教育サービスの開発を3年ほどしたり、プロボノとして中高生の非認知能力を伸ばすキャリア教育をしたりしています。
伝統的な教育手法に囚われない「オルタナティブ教育」
結論を先に書くと、「オルタナティブ教育」とは、「伝統的な学校の代替となる教育手法」です。
少し複雑かつ意味している範囲が広い概念なので、順を追って説明します。
オルタナティブ教育はあくまで”総称”
「オルタナティブ」とは日本語で、「代替の」「代わりの」という意味を表す英語です。
では、なんの「代わり」なのかと言うと、「伝統的な学校の代わり」です。
伝統的な学校とは、教育基本法第一条で定められた学校を指します。
ほとんどの人は、上記のような伝統的な学校に通っていましたよね?
・きっちりとカリキュラムが決まっている
・座学中心の一斉授業
・同学年の子供と一緒に学ぶ
というのが伝統的な学校の印象でしょう。
そんな伝統的な学校と比較して、より柔軟な考え方や教育手法を採用するのがオルタナティブ教育なのです。
具体的にはオルタナティブ教育では、
・運用制度(雇うスタッフも含む)
・進級制度
・学習プログラム
などにおいてカリキュラムに囚われない柔軟な教育の実現を目指します。
さて、冒頭にオルタナティブ教育は意味している範囲が広い概念だと書きました。
オルタナティブ教育というのは上記の定義に該当する学校や教育手法の”総称“なので、実際には複数の学校や概念がオルタナティブ教育の中に存在します。
例えば、「モンテッソーリ教育」「ホームスクーリング」などです。
また一般的な公立校(一条校)は教育基本法で定められているため卒業資格を得ることができますが、オルタナティブ教育を採用している教育機関では基本的に卒業資格を得ることができないことが、制度上の違いとして存在します。
*卒業資格については後述します
一般的な公立校(一条校)とオルタナティブ教育の簡単な比較表を作成したのでご覧ください。
オルタナティブ教育の3つの特徴
オルタナティブ教育はあくまで”総称”と書きましたが、オルタナティブ教育に分類される手法の多くに共通する3つの特徴があります。
- 少人数クラス
教育者が生徒一人に対してより手厚いサポートをする - 生徒と教師が親しい
伝統的な学校のような受動的な一斉授業ではなく、生徒は先生をサポーターとして扱う - コミュニティー意識
地域社会や他のクラスメイトからの相互的に学びを得る
教師から生徒の一方通行かつ受け身的な学びではなく、子供の興味関心をベースにしながら、数少ないクラスメイトからも学ぶ。
それがオルタナティブ教育の特徴です。
オルタナティブ教育が注目を集める2つの理由
そんなオルタナティブ教育が、今注目を集めています。
例えば、オルタナティブ教育の一形態であるモンテッソーリ教育の検索数をみてみましょう。
*出典)google trend
*全体的な検索ボリュームの関係でモンテッソーリの検索結果を採用しています
なぜ、このようにオルタナティブ教育及びオルタナティブ教育に分類されている教育手法は注目を集めているのでしょうか?
2つの理由があります。
1つ目が「時代の変化の早さと公立校の仕組みのアンマッチ」、2つ目が「不登校児童の増加」です。
具体的に説明します。
① 時代の変化の早さと公立校の仕組みのアンマッチ
まずは時代の変化と既存の公立校の仕組みの話です。
キーワードは「VUCAの時代」と「探究力」です。
VUCAの時代に求められる「探究力」
現代は「VUCAの時代」だと言われることが多いです。
VUCAとは以下4つの言葉の頭文字をとった用語で、「時代の変化が早くなり未来予測が難しくなった」ことを表しています。
- Volatility:変動性
- Uncertainty:不確実性
- Complexity:複雑性
- Ambiguity:曖昧性
VUCAの時代と子供の関係性についても面白いデータがあります。
「現在の小学生の65%が、現時点では存在しない職業に就くことになる」という統計です。
*ただしForbesによるとこの数字は明確な引用元が示されていないらしく、正確には65%よりももっと少ない数字である可能性があるそうです。Forbsの記事はこちらをご覧ください。
そんなVUCAの時代で求められるスキルは一言で言うと「探究力」です。
「探究力」とは、「既にある問題を解決するのではなく、自身の熱意や興味をベースに問いを立てオリジナルな方法で解決する力」です。
山口周氏の書籍『ニュータイプの時代ーー新時代を生き抜く24の思考・行動様式』には、「現代は解決能力が過剰な時代」だと記されています。
そのような「解決能力が過剰な時代」で求められるのは、「熱意をベースに理想を描き問題を発見できる能力」だそうです。
公立校では身に付けにくい、「探究力」
VUCAの時代に求められる「探究力」は、なぜ既存の公立校では身に付けにくいのでしょうか?
実は公立校でも「探究力」を育てるためのカリキュラムが組まれています。
具体的には、2022年度から高校で導入される「総合的な探究の時間(旧:総合的な学習の時間)」など。
ただし、公立校では以下の理由から「探究力」を身に付けにくい、と言われています。
- テーマ設定の不自由さ
探究と言いながら、学年ごとに学習テーマが決まっていることが多い - クラス人数
教師1人で、1クラス40人それぞれの興味関心に寄り添うことは難しい - 金銭面
外部講師招聘や体験学習のための予算がそもそもない、または少ない - 平等意識
1クラスのためだけに外部講師を呼ぶなどが難しい - カリキュラム改定の頻度
学習指導要領の改定が10年に1回であり時代の変化についていけない
*テーマ設定の不自由さ、クラス人数は下記の記事を参考に規定
公立校は上記のような構造的な問題を抱えており、子供が本当に熱意を持っている物事に対する探究をサポートすることができない、という指摘が多いのです。
こういった問題があり、カリキュラムに縛られず、かつ子供の熱意を軸に教育を行うオルタナティブ教育に注目が集まっているのです。
また後ほど説明しますが、2017年に教育機会確保法が施行され特に不登校児童に対してより柔軟な対応が可能になったことも影響しています。
② 不登校児童の増加
2つ目の理由は、不登校児童数の増加です。
日本では、不登校児童が年々増加しています。
文部科学省の「学校基本調査」によると、小中高生の不登校児童数は平成17年度から令和2年度で以下のように増加しています。
- 平成17年度:約18万人
- 令和2年度:約24万人(+6万人)
全児童数に対する不登校児童の割合(小学生)でみても、下記のように増加しています。
- 平成17年度:0.32%
- 令和2年度:1.0%(+0.68point)
*文部科学省のデータをもとに筆者がグラフを作成
不登校を選択した児童の救済策としても、オルタナティブ教育にも注目が集まっているのです。
オルタナティブ教育を受ける4つのパターン
続いて、オルタナティブ教育の具体的なイメージを持つために、オルタナティブ教育を受ける4つのパターンを紹介します。
パターン1:別の公立校や特別カリキュラムを選ぶ
最も現実的なパターンです。
「一般的な公立校(一条校)ではオルタナティブ教育を受けることはできない」と書きました。
ただし一条校でも、オルタナティブ”的な”教育を行っている学校があります。
例えば少人数システムを採用している学校や探究系の授業を重視している学校などです。
海外では、「チャーター・スクール」「マグネット・スクール」などがこのパターンに該当します。
- チャーター・スクール
アメリカで1990年代から増えている特別認可、もしくは達成目標契約により認可された学校 - マグネット・スクール
アメリカ発祥で自然科学(テクノロジー等)、人文科学(国際関係等)、文化教育(美術や音楽等)など、特別なカリキュラムを導入している学校
*それぞれwikipediaを参照し作成
日本の場合は、よりオルタナティブ”的な”教育をしている学校を選んだり、通っている学校の中で特別プログラムを組むケースなどがあります。
パターン2:オルタナティブ・スクールに通う
パターン2は、一般的な公立校ではなく「オルタナティブ・スクール」に通う選択肢。
オルタナティブ・スクールは、言葉通りでオルタナティブ教育を実践している学校です。
イギリス圏にあるエリートのための私立校、「パブリック・スクール」がその代表的な例ですね。
一般的にパブリック・スクールは学費が非常に高額、かつ入学基準が厳しいことが多いです。
*パブリック・スクールは分類によっては後述するインディペンデントスクールに分類されることもあります
またパブリック・スクールは、「特別な支援を要する子供のための教育」だとも言われています。
日本における特別支援学校の定義は以下の通り。
*wikipediaより引用
視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、精神障害者、肢体不自由者又は病弱者(身体虚弱者)に対し、幼稚園・小学校・中学校・高等学校に準ずる教育を施すとともに、障害による学習上又は生活上の困難を克服し自立を図るために必要な知識・技能を授けること(学校教育法第72条)
パターン3:インディペンデント・スクールに通う
パターン3は「インディペンデント・スクール」に通う方法。
インティペンデント・スクールは、運用方針、財政などの面で伝統的なカリキュラムから独立している学校です。
インティペンデント・スクール最大の特徴は「自由度の高さ」です。
具体的には、以下の点で伝統的な学校に比べて自由度が高いとされています。
- どんな教員やスタッフを選ぶか?
- どんな教科に取り組むか?
- どのような教え方を採用するか?
また、インディペンデント・スクールも広い概念でその中には様々なスクールが含まれます。
例えば、
・モンテッソーリ・スクール
・ヴォルドルフ・スクール(シュタイナー・スクール)
・フレンズ・スクール
など。
それぞれ詳しく説明します。
モンテッソーリ・スクール
モンテッソーリ教育を教育手法として採用している教育機関。
モンテッソーリ教育は、科学者であり医師でもあったマリア・モンテッソーリが開発した教育手法で、以下のような思想を持っています。
- 子供は、自分の内側にある力を使って成長する
- 子供の興味や熱意をベースに学びを設計する必要がある
- その熱意に対して、適切な「環境」と「教具」を提供し、五感をフル活用した感覚の訓練を行う
*モンテッソーリ教育についてはこちらの記事でより詳しく解説しています
ヴォルドルフ・スクール(シュタイナー・スクール)
シュタイナー教育を採用している学校です。
ドイツで最も普及しているオルタナティブ教育の一つで、知識や学力に偏らない心や体、学力以外の知性など総合的な能力を身につけることを重視しています。
シュタイナー教育は、「エポック授業」という特殊なスタイルを取ることが特徴です。
エポック授業とは、同じ科目を三週間連続で集中して学習する方法です。
*全ての授業がエポック授業という訳ではなく、毎日の1時限目など限定して行うことが一般的
かつシュタイナー教育には、テストなど数値化された評価が存在しません。
教師は、詳細な「人間性の評価」と「各科目における”成長の過程”」を具体的な言葉で記載していくのです。
フレンズ・スクール
フレンズ・スクールは、クエーカー教徒の信仰及び証をベースとした教育を提供する機関です。
やや難しいですが、フレンズ・スクールでは学問を身につけるだけではなく、「コミュニティー」「精神性」「スチュワードシップ」などの価値を理解してもらうことを目指しています。
また上記以外にも、下記のような機関がオルタナティブ・スクールと呼ばれています。
- サマーヒル・スクール
最も古いフリースクールと言われ、全授業が選択制かつ生徒は自分の時間で何をしても良いとされる学校 - サドベリー・バレー・スクール
生徒及びスタッフでルールを決め、そのルール内では自由に行動することが許容された学校 - イエナ・プラン・スクール
異年齢の子供で構成された学級で、会話・遊び・活動・催しという4つの活動を行う
パターン4:ホームスクーリングを採用する
「ホームスクーリング」を採用することが4つ目のパターンです。
ホームスクーリングは、主に保護者がサポーターとなり、子供の自宅を中心とした学びを促進する教育手法です。
教育哲学的には、こちらもやはり伝統的な学校とは異なり子供の興味関心をベースとすることに特徴があります。
ホームスクーリングは、子供の個性や自主性を尊重した教育をしたいという積極的な理由以外に、以下のような消極的(あるいはニュートラルな)理由でも選択されます。
- 居住地域にオルタナティブ教育の機関がない
- 私立校に通う金銭的余裕がない
- 学校に登校できない(不登校)
- 宗教的、政治的、思想的な理由で通学できない
またホームスクーリングは大きく3つに分類されます。
- アンスクーリング(ナチュラル・ラーニング)
カリキュラムを持たずに、子供の興味関心をベースに教育を行うスタイル - アンブレラ・スクール
ホームスクールとして組まれたカリキュラムを提供する学校やサービスを利用する - 在宅教育
保護者が教師役を担い、カリキュラムの全過程を行うスタイル
*ホームスクーリングについてはこちらの記事で詳しく解説しています
オルタナティブスクールを選ぶ際は、徹底的なリサーチ+体験が必須
オルタナティブ教育と一口に言っても、多様な教育思想、哲学、手法を採用する学校があることをご理解いただけたでしょうか?
そのため保護者の方には、事前に下記の項目を中心に確認し、入学及び教育手法を採用する前に必ず体験に行くことを推奨します。
- 子供の興味関心(これがもちろん一番大切です)
- 教育思想・哲学
- 創設の歴史
- 学長及びスタッフの経歴や思想
- 採用している教育手法
- 具体的な学習のプログラム
- 費用(基本的に高額なことが多いです)
オルタナティブ教育のメリット – デメリット
次に、オルタナティブ教育のメリットとデメリットです。
デメリット(リスク)も理解し、本当に子供にとって良い選択とは何かをご検討いただければと思います。
メリットは、非認知能力の獲得と選択の権利
オルタナティブ教育のメリットは「身につく能力」と「選択の権利」の2種類に分類できます。
それぞれ説明します。
子供の将来に影響を与える「非認知能力」
よくオルタナティブ教育のメリットを説明した書籍や記事では以下のようなことが言われます。
- 主体性が身につく
- コミュニケーション力が身につく
本記事で紹介した「探究力」も含め、上記の能力はまとめて「非認知能力」と呼ばれています。
非認知能力とは、数値化することはできないが子供の将来に影響を与える”生きる力”の総称です。
対義語は「認知能力」で、これは学校のテストやIQなど数値化できる能力の総称です。
「非認知能力は”生きる力”の総称」、と書いた通り実際には非認知能力と一口に言っても様々な能力・スキルが含まれています。
その能力群をまとめたものが以下の表です。
こういった非認知能力をオルタナティブ教育によって獲得することができるのです。
もちろん採用採用するオルタナティブ教育の手法によって獲得する能力は変わります。
例えば、モンテッソーリ・スクールであれば、子供の興味関心をベースにすることにより自主性、内発的動機付け、GRITなどが育まれることが想定されます。
実際、『GRIT やり抜く力』ではGRITを伸ばす方法として、「子供の興味関心をベースにする」ことが紹介されています。
*GRITについてはこちらの記事で詳しく解説しています
他には、
・異なる学年を同じ学級にまとめるイエナ・プラン・スクールでは、コミュニテケーション力、リーダー/フォロワーシップなどが獲得しやすい
・保護者が教師役を担う在宅教育では親と過ごす時間が増えることによりアタッチメント形成がしやすい
などが考えられるでしょう。
*非認知能力についてはこちらの記事で詳しく解説しています
子供や家庭の方針に合う教育機関を選択できる
一般的な私立校を選択する場合と同じですが、オルタナティブ教育を採用している学校を選択する場合はより広い選択肢が存在することが特徴です。
前述した下記のような、様々な選択肢があります。
- モンテッソーリ・スクール
- ホームスクーリング
- 特別支援学校
- マグネット・スクール
ただ注意点としては、オルタナティブ教育を採用している学校の数が少なく、住んでいる地域によっては選択肢が少ないケースがあることです。
データとしては、2015年3月に文部科学省が実施した「小・中学校に通っていない義務教育段階の子供が通う民間の団体・施設に関する調査」があります。
上記の調査では以下のような結果が得られたそうです。
- 小・中学校に通っていない義務教育段階の子供が通う民間の団体・施設による回答数:319件(送付は474件)
- 上記の施設に通っている小学生・中学生の合計数:4,196人
また、「オヤトコ発信所」というサイトを運営されている方が日本のオルタナティブスクール一覧をまとめてくださっているのですが、紹介されている数が50以下とそこまで多くない印象です。
*もちろん記事にはない施設も多くあると思います
オルタナティブ教育を採用している学校を検討されている方は、ご自宅の近くにそういった教育機関があるかどうかを調べてみてください。
デメリットは費用、卒業資格、教育の質のバラツキ
教育によって得られる結果については、採用されている教育手法によって異なるため一概には言えないですが、仕組み的な観点からデメリットを3つ紹介します。
費用が高額
まずは費用ですが、公立校ではないので自主負担額が大きいです。
教育機関にもよりますが、一般的には私立校と同等もしくは私立校以上の学費が掛かります。
例えば、「東京モンテッソーリスクール」さんの2021年度の費用は以下の通り。
- 入学金:110,000円
- 施設環境費(入学時のみ):440,000円
- 全日コース授業費:1,961,850円
*東京モンテソーリスクールのHPから引用
文部科学省の「子供の学習費調査(平成30年度)」によると、公立小学校の1年間の学費が約32.1万円なので、1年間の授業料だけで公立小学校6年間分の学費と同等ですね。
そこに入学時に発生する費用がプラス55万円ほど。
高いから悪い、と言う訳ではなく現状ではオルタナティブ教育を教育機関を受けられる人は一定の収入がある層に限定されていることが実情です。
*コストに見合う学びを子供が得ているのであれば、家族全体の将来的なメリットは大きいはずです
また、金銭ではないですが、時間的なコストも発生します。
極端に言えば公立校なら家から近い学校に手続きをして終わりですが、オルタナティブ教育を採用している教育機関を選択する場合はリサーチや体験など選択に伴う時間的なコストが発生します。
教育機関によるクオリティーの差
公立校の場合、2つの点で「提供する教育のクオリティー担保」が行われています。
1つが学習指導要領。
10年に1回改定される学習指導要領に基づき教育のカリキュラムが組まれ教科書が発行されます。
それにより、どの学校を選択肢しても同じような内容を学ぶことができます。
2つ目は採用試験。
・大学で教職の資格を獲得
・教員採用試験に合格する
というパスがあるからこそ、教員のレベルは一定に保たれています。
しかしオルタナティブ教育を採用している学校の場合、上記のフィルターがかかりません。
*文部科学省によると、認可の学校ではない施設で働くスタッフで教職の資格を持っているのは4割弱だそうです
そのため圧倒的に公立校を上回るクオリティーの教育機関もあれば、公立校を下回るクオリティーの教育機関が存在する可能性もあります。
要するに、バラツキが大きいのです。
かつ厄介なのが、子供とその教育機関及び教育機関が採用している教育手法の相性はやってみるまでわからないという点です。
これも、事前の(超)入念なリサーチと体験を強く推奨する理由の一つです。
*ただし、教員の質を上げるためには教員採用試験を撤廃した方が良いという論もあります。詳しくは『「学力」の経済学』を要約したこちらの記事の「第五章 “いい先生”とはどんな先生なのか?日本の教育に欠けている教員の「質」という概念」をご覧ください
卒業資格をもらえないことが一般的
日本では原則、オルタナティブ教育だけでは正規過程の卒業資格をもらうことができません。
そのため例えば、下記のような負担が発生します。
- 通信制・定時制などで正規過程のカリキュラムを同時受講
- 文部科学省による卒業認定試験を受験
一部、認可されている教育機関や、在校している学校と連携がされているん場合などオルタナティブ教育でも出席扱いになるケースがありますがまだ少数。
ただし、2017年に施行された「教育機会確保法」で少しだけ流れが変わりつつあります。
不登校児童の「教育の権利」確保を目的とした法律です。
この法律により、教育基本法で定められた学校以外の場での普通教育の機会確保に対して柔軟性を持つことが可能になりました。
制度面での今後の動向には要注目です。
まとめ:オルタナティブ教育と一条校の詳細比較表
いかがでしたでしょうか?
最後に一般的な公立校(一条校)とオルタナティブ教育を提供する教育機関の特徴を表にまとめたものを載せておきます。
是非、ご自身のお子さんの成長を第一に考えて適切な選択をしてあげてください。
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